——6月も後半になると新入生くんも楽器に慣れてきたのではないでしょうか。
最近は楽器購入の相談をたくさん頂きます。
良い機会なので、部活での楽器購入に関して僕個人の考えを書いてみますね。
オーボエのパートに配属された!ということは、きっと学校の楽器がすでにある場合もあるでしょう。
まず大切なのは、その楽器の状態が良いのかどうかということを知る必要があるよ、というのは以前の記事で触れました。
オーボエはリードという口元につけるパーツ(ピーピー鳴る)の音を、楽器につけて共鳴させることによってあの綺麗な音になっています。
ヒビ、ワレはもちろん、オーボエの場合は
’ここを押さえるとあそこがこれくらいふさがって、そんでもってその指のままここをあげた時に、シーソーの原理でちょっと遠い別の穴があれくらいふさがって・・・’
というようなバランス調整が非常に繊細で狂いやすい(そして難しい!)ため、ネジ半回転させただけで楽器がうんともすんともいわないなんてこともザラにあります 。
コンクール1週間前に楽器が割れた生徒とテレビ電話したこともありました笑(こちら)
目安としては3ヶ月に1回は信頼できる楽器屋さんかリペアマンに調整に出すように、生徒に伝えています。通常は数日楽器を預けることになりますから、ちょうどテスト期間に出すといいですね。
電話対応も親切な楽器屋さんが増えてきた気がします
予算の限られた部活動で、ましてオーボエを吹いたことのない顧問の先生にこの状況を理解してもらうことが難しかったりします。
でも例えば穴の空いたラケットでもテニスはできるかもしれないし、まあボチボチ楽しくやってるように見えるのかもしれないけれど、上達には繋がらないし、変なクセがつくのはなんとなくご想像いただけるでしょうか。(あ、元テニス部です)
ちなみに楽器店で楽器を買うと、1~3年間基本の調整が無料になったり、リペアのサービスチケットをつけてくれる事があります。
また東京の楽器店では郵送でリペアの対応してくれる場合が多いので、近くに楽器屋さんがない場合はこちらの方が良いかもしれません。日本は郵便のトラブルも少ないですしね。
いざ楽器を買うぞ!というときに気になるのが、どの機種を買うか、というのとお値段ですよね。
まずここに迷う段階まできたら、習っている(またはこれから習いたい)オーボエの先生に相談するのが一番良いです。
最近はネットで楽器も買える時代ですが、同じモデルでも個体差があるので、選ぶ作業をしなければいけません。また先生の’顔が利く’楽器屋さんだったら、今後困った時に相談しやすいと思います。
オーボエの価格帯は大体2種類、スチューデントモデルと呼ばれる40~50万円くらいのものと、音大生やプロの人が使う上級機種80~120万円のもの。これは予算によって選べば良いと思います。スチューデントモデルは、多少キーが省略されていますが、通常の曲を吹く分にはさほど問題はないです。音大を受験するなら上位機種の方が良いと思います。
あとプロの人や音大生が使っていた状態の良い中古品を買うという手もあります。
これは市場がほとんど存在しないのですが、結構使ってない楽器を持っている場合があります。
「生徒が楽器買いたいのだけど、だれか売りたいオーボエない?」
と同業者に相談したりすると数件連絡が返ってきたりします。上位機種の中古で30~50万くらいでしょうか。このような情報を得られるという点でも、まず先生に相談した方が得だと思います。
最後に・・・ネットオークションに出ているものは試奏できないし、素性がわからないので手を出すのはやめましょう。
ということで今日のまとめ。
・まずは習っている(またはこれから習いたい)先生に相談
・ オーボエを買うときは、無料調整期間などのアフターサービスを気にすべし
・オークションに手を出さない